Background
注目されるキノコ材料
自然に優しく再生可能な材料の需要が高まる中、きのこが新たな資源として注目されています。キノコはキチン、β-グルカンなどを含み、これらは自然に再生することが可能で、さまざまな用途に使用されています。しかし、現存するきのこ子実体から材料を得る方法では菌糸の構造を破壊しているため、天然構造を利用した最大限の活用が困難でした。
コア技術の開発
この問題を解決するために、白色菌糸パルプの開発が進められました。この新しい手法では、きのこの菌糸の構造を保ちながら、白色の菌糸繊維を作り出すことができます。(特許出願中)
菌糸体市場
日本はきのこの人工栽培技術が最先端であり、新たな市場チャンスを掴むことが可能です。特に長野県はきのこの生産が盛んで、その新技術を活用することでさらなる市場の拡大が見込まれます。菌糸体市場は2022年に28.5億ドルと評価され、急成長が予測されており、白色菌糸パルプ技術は市場参入の大きな機会をもたらすことが期待されます。
ビジネスモデル
長野県のきのこ生産を最大限に活用したビジネスモデルを提案します。新技術を活用することで地域産業の生産力の向上、夏場の生産調整、産業廃棄物問題の解決などが期待されています。信州大学の新たな技術を核として、多岐にわたるパートナーシップが構築されることで、きのこの有機物材料の製造と導入が推進される予定です。
Vison
きのこ材料技術研究コンソーシアムは、未利用のきのこ未利用バイオマスから高付加価値の新材料を創出し、バイオエコノミーへの貢献、新産業の創出、雇用創出を実現します。企業間連携の促進、製品開発の支援、共同研究の推進により、地域産業との連携を強化し、日本独自のキノコ材料技術を確立、世界展開を果たすことを目指します。